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量子論と経路積分

量子論における確率解釈:粒子の運動は各時刻における粒子の場所を指定すれば完全に確定します。例として1次元的な運動をする粒子を考えてみましょう。たとえば、量子細線の中の粒子や塀の上を歩いている猫などを想像してみてください。このときは、横軸に時刻、縦軸に粒子の位置をプロットした紙に書いたグラフ、中学以来学んだグラフですね、これを書けば粒子の運動が決定されたことになります。このグラフのことを世界線とよび...
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アハロノフ・ボーム効果

アハロノフ・ボーム効果

例えば、変圧器のなかにあるようなコイルを考えてみましょう。コイルに電流をながすとその中に電磁誘導で磁束が発生することはよく知られています。このとき発生する磁場はコイルのなかだけに存在してコイルからそとにはでないことに注意しましょう。 こんな設定で電子等、量子力学的な荷電粒子をこのコイルのそばを飛行させると磁場は全くないにも関わらずその効果をうけて例えば磁束の強さを変化させるとその大きさとともに周期...
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フラストレート磁性体における量子秩序

磁性体におけるフラストレーションとは、古典的かつ局所的で、さらには唯一のスピン配置が自明に存在しないことと考えられます。この直接の帰結として、古典的な局所秩序変数の非存在と多数の近似的な局所安定状態の存在による特異な低エネルギーの励起ならびに低温での大きなエントロピーの存在が示唆されることになります。 一方、量子磁性体においては量子効果によりこの古典的フラストレーションと大きな残留エントロピーも解...
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幾何学的位相

まず、量子力学ならび量子力学に従う物理系においては複素数が本質的であり複素数は絶対値と位相に分けられることに注意しましょう。これだけわかれば、量子力学での位相の効果のどうしても取り除けない「本質的」部分が「幾何学的位相」であると言えます。 技術的には量子系における記述はある空間での演算子並びにある基底によるその行列要素を用いてなされます。そこでは種々の基底変換の自由度があり、それ に対応して複素量...
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秩序変数と対称性の破れ

世の中には極めてたくさんのものつまり物質があり、それらはいろいろな形態をとっています。たとえば、水、炭酸ガス、シリコン、鉄などの物質が氷、水蒸気、ドライアイス、結晶、非結晶、磁石、等の形態をとっているわけです。これら物質の形態の違いをきちんと理解することが物性物理の基本であり、物質を用いた物質科学もこの作業なくしては近年のめざましい発展はあり得ないものでした。これら物質の形態は物理的には「相」とし...
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量子液体

量子液体

気体という「相」においてはその構成粒子のあいだに特定の位置の相関がなく、固体は粒子同士が規則的に並ぶといった強い位置の相関によって特徴付けられます。液体はその中間程度の位置の相関を持った相であるといえます。このように古典的な物理としても液体は少々微妙な位置にあることにまず注意しましょう。 それでは現代科学がその基礎とする量子力学的な世界観にたって現在の物性科学を考えてみましょう。通常の生活において...
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量子液体の幾何学的位相による特徴付け

量子液体はその名前にもあるように本質的に量子効果をその基盤とするものです。そう考えると幾何学的位相が量子系の本質的側面を記述していると見なしたと き、幾何学的位相により量子液体相を記述、特徴付けようとするのは極めて自然であるとすらいえます。量子的状態とは近年量子計算等の研究の進展で広く知ら れるに至りましたがその局所摂動に対する応答ですら局所的ではなく系全体に及びます。よって量子的波動関数を作業対...
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量子ホール効果

量子ホール効果とは文字どおりホール伝導度(注)が量子化される現象でその実験的発見に対してK.V.Klitzingにノーベル賞が、分数量子ホール効果に関連する分数励起の理論的、実験的発見に対して、Laughlin-Stormer-Tsuiらに対して2つ目のノーベル賞があたえられています。驚くべきはその精度でそれが6桁以上の精度をもつというのです。 伝導度ですから電流/電圧なわけで電流と電圧をはかって...
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時間反転対称性

時間反転対称性とは文字通り時刻を逆向きに進める変換です。量子系の運動はシュレディンガー方程式と呼ばれる本質的に複素量に関するある種の「運動方程式」にしたがいますが、スピンを持たない粒子系に関してはその波動関数の複素共役をとることで、「時間反転対称操作」は与えられます。磁場の存在は明示的にこの時間反転対称性を破ります。興味深くそして物理的にも重要な現象は系がスピンを持つときに現れます。 系がスピン1...
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バルクエッジ対応

バルクエッジ対応

Y. Hatsugai, "Chern Number and Edge States in the Integer Quantum Hall effect", Phys. Rev. Lett. 71, 3697 (1993)量子ホール効果は2次元電子系にて実験的に測定されるホール伝導度が極めて高い精度で量子化される現象であり、その発見(Klaus von Klitzing, 1...
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トポロジカル項

 解析力学によると古典的なニュートン方程式を導くラグランジュ関数は唯一ではなく、不定性があり、特に時間の全微分 dW/dt を加えても運動方程式は不変であることが知られています。量子力学をいわゆる経路積分により定式化する際、この時間の全微分の項は、やはり量子論の運動方程式であるシュレディンガー方程式には影響を与えませんが、波動関数の位相に付加的な位相として e^{iW(t)} として現れます。一般...
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物理学AII(2008)

物理学AII 学部1年座標変換の意義について正しく理解し、相対運動と剛体の力学を学ぶ  2008年度試験 
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物理学AI(2008,2009)

物理学AI 学部1年物理学における普遍性の典型例としての質点の力学を学ぶ  2008年度試験  2009年度試験 
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熱力学(2008)

熱力学 学部2年熱力学の基本をFermiに従って学ぶ 演習問題1, 演習問題2, 演習問題3 (演習問題解答TA小松原氏) 2008年度試験(解答あり)
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「非接触型多ビット量子状態制御方法及び量子状態制御装置」

「非接触型多ビット量子状態制御方法及び量子状態制御装置」

「非接触型多ビット量子状態制御方法及び量子状態制御装置」 発明者:初貝安弘 出願人:科学技術振興機構 登録日:平成20年12月19日(2008.12.19) 特願2002-364588 特開2004-200259 特許第4233861号 公開特許公報A 特許公報B2
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統計力学序論(2007)

統計力学序論 修士1,2年統計力学、相転移の基礎を Ising模型を例として学ぶ
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解析力学(2007)

解析力学 学部2年2007年解析力学を現代的視点からゲージ変換とトポロジカル項に留意して学ぶ 2007年度試験 
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数理物質科学研究科コロキュウム(2007)

数理物質科学研究科コロキュウム 修士1年 現代的物性物理学の紹介: ものの区別からトポロジカルな量子相転移へ
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体験学習「量子論と凝縮系物理学」(2007)

体験学習 筑波大学(2007) 中学生、高校生 量子論と凝縮系物理学  講演ファイル  
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凝縮系物理学(2007, 2011, 2012)

凝縮系物理学 大学院2007ホール伝導度のトポロジカルな意義を理解する講義ノート Ms. JiYoung Kang  2011グラフェンとベリー接続の物理講義ノート Mr. Hidekata  2012Massless Dirac fermions in condensed matter physicsExamples and universaliry
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