量子力学によると水素原子内の電子は勝手なエネルギーをとれず,離散的になることは高校の物理でも学ぶと思いますが,結晶のなかの電子のエネルギーもまた不連続な値しかとりません。結晶に強磁場を印加したとき,そのエネルギーの値を結晶の基本単位を貫く磁束を変えながら描くと,図のように拡大してもどんどん似たような絵が出てくるフラクタルな図となります。蝶に似てるので最初にこの絵を描いた人にちなんでホフスタッターの蝶と呼ばれています。更にこの図には,赤字と青字で示すような謎の数字が付随しています。この数字はトポロジカル数と呼ばれていて,この図にこの数字を初めて書き込んだ論文には2016年のノーベル物理学賞が与えられました。筑波大学理工学群物理学類の初貝研究室では,こんな感じのことを研究しています。詳しく知りたい方はこちら!