2次元と3次元でぐるぐる
3次元空間にある物体の回転は(x,y,z)軸の組(フレーム)の向きを固定した取り直しで指定されます。この操作はSO(3)と呼ばれるあつまり(群)をつくります。するとぐるぐる回すという回転操作の過程はSO(3)の中の曲線を意味することとなります(世界線)。 よって、ぐるぐる回してもとに戻る過程はSO(3)の閉曲線をつくることとなります。一気に3次元だとちょっと難しいので2次元での回転つ...
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クラマース縮退と四元数的ベリー接続
時間反転な系特有のクラマース縮退は4元数(Quaternion)により自然に記述されます。 一般に波動関数の位相の不定性はベリー接続に U(1) のゲージ構造をあたえますが、クラマース縮退のある場合、それはSp(1)ゲージ構造となります。また、ベリー接続の特異点を与える偶然縮退は一般にはDirac単磁極を与えますが、時間反転不変な場合、この特異点はYang のSU(2)単磁極となります。この例の...
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物理学が大事にするもの(大学新入生に向けて)
皆さんは物理学に対して色々なイメージを持っていると思いますが、この機会に物理学が大事にしてきたものについて、少し説明してみたいと思います。物理学の研究者には多くのタイプがありますから、「これ」と一つだけをとり上げることは簡単ではありませんが,「普遍性」(英語ではUniversalityと呼びます) は物理学の多くの分野にわたって最も重要な概念の一つであることは間違いありません。文字通りの意味では広...
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アハロノフ・ボーム効果
例えば、変圧器のなかにあるようなコイルを考えてみましょう。コイルに電流をながすとその中に電磁誘導で磁束が発生することはよく知られています。このとき発生する磁場はコイルのなかだけに存在してコイルからそとにはでないことに注意しましょう。 こんな設定で電子等、量子力学的な荷電粒子をこのコイルのそばを飛行させると磁場は全くないにも関わらずその効果をうけて例えば磁束の強さを変化させるとその大きさとともに周期...
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フラストレート磁性体における量子秩序
磁性体におけるフラストレーションとは、古典的かつ局所的で、さらには唯一のスピン配置が自明に存在しないことと考えられます。この直接の帰結として、古典的な局所秩序変数の非存在と多数の近似的な局所安定状態の存在による特異な低エネルギーの励起ならびに低温での大きなエントロピーの存在が示唆されることになります。 一方、量子磁性体においては量子効果によりこの古典的フラストレーションと大きな残留エントロピーも解...
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秩序変数と対称性の破れ
世の中には極めてたくさんのものつまり物質があり、それらはいろいろな形態をとっています。たとえば、水、炭酸ガス、シリコン、鉄などの物質が氷、水蒸気、ドライアイス、結晶、非結晶、磁石、等の形態をとっているわけです。これら物質の形態の違いをきちんと理解することが物性物理の基本であり、物質を用いた物質科学もこの作業なくしては近年のめざましい発展はあり得ないものでした。これら物質の形態は物理的には「相」とし...
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量子液体の幾何学的位相による特徴付け
量子液体はその名前にもあるように本質的に量子効果をその基盤とするものです。そう考えると幾何学的位相が量子系の本質的側面を記述していると見なしたと き、幾何学的位相により量子液体相を記述、特徴付けようとするのは極めて自然であるとすらいえます。量子的状態とは近年量子計算等の研究の進展で広く知ら れるに至りましたがその局所摂動に対する応答ですら局所的ではなく系全体に及びます。よって量子的波動関数を作業対...
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物理学AII(2008)
物理学AII 学部1年座標変換の意義について正しく理解し、相対運動と剛体の力学を学ぶ 2008年度試験
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物理学AI(2008,2009)
物理学AI 学部1年物理学における普遍性の典型例としての質点の力学を学ぶ 2008年度試験 2009年度試験
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「非接触型多ビット量子状態制御方法及び量子状態制御装置」
「非接触型多ビット量子状態制御方法及び量子状態制御装置」 発明者:初貝安弘 出願人:科学技術振興機構 登録日:平成20年12月19日(2008.12.19) 特願2002-364588 特開2004-200259 特許第4233861号 公開特許公報A 特許公報B2
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